影ふみ

悲しみの五叉路に孤独の陽が落ちて
信号の影を音も無く伸ばす
それを超えたらおうちに帰れる
まるで踏み絵さ
まるで踏み絵さ

それをこえれない私
今日もネオン場に繰り出す
どうせあの娘は今日もくどけやしない
せめてあの娘の瞬く影を踏む

明るいおうちの灯りが
私の影を音も無く伸ばす
誰も踏めない誰も踏みやしない
鬼のいない影踏みさ
鬼のいない影踏みさ
 

戻る